令和の5Sブログ

“徹底しろ!”では変わらない──報連相が伝わらない本当の理由

報連相が伝わらないことを表す図

「ウチの会社はずっとこうだから…」と諦めていませんか?

「報・連・相(報告・連絡・相談)」は、誰もが知っている言葉です。
そしてみんな、報連相がとても大切なことも知っています。

しかし、私が現場でよく耳にするのは、こんな声です。

リーダー:
「ウチはまだまだ報連相が出来ていないんですよ」
「この間も大きなミスをして、クレーム対応で大変なことがあったんです」
「日々“徹底しろ”とは言っているんですけどね」
「でもやってくれない。メモを残すようにしても、見落とすんです」

わたし:
「それはお困りですね」

このような相談は、本当に多いです。

さらに現場では
これは「報連相ができない社員のせいなのか? 」
それとも「指導できない幹部のせいなのか?」
──このような議論の無限ループも、現場では本当によく聞きます。

そして、その間も現場の問題は何ひとつ解決しないまま積み上がっていきます。

情報がねじ曲がって伝わる危険度

報連相が機能していない会社では、必ずと言っていいほど “情報が伝わる途中でねじ曲がる” という症状が現れます。

川上で出た情報が、川下に届くころには歪んで別物になってしまう。
まさに「伝言ゲーム」です。

これは単なるミスではなく、仕組みが整っていないことの明確なサインです。

例えば・・・

カフェで注文するときを想像してください

あなた
「キャラメルラテをホットで。ミルクは低脂肪に変えて、シロップ少なめ、ホイップなしで。サイズはトールでお願いします」

店員さんはにこやかにこう返します。
「はい、キャラメルラテ、トールですね」

(……え? 他の条件は?)と、あなたはちょっと不安。
で、出てきたのは──ホイップたっぷり、シロップ普通、ミルクも通常のキャラメルラテ。

あなた:
「いやいや、低脂肪ミルクでホイップなしってお願いしましたよね?」

結局、店は作り直し。時間も人手も再投入され、その一杯で得られるはずの利益は一瞬で消えます。
「ちょっとの伝達ミス」が、商売の根っこを食いつぶすんです。
しかも常連さんまで離れたら、その損失は一杯どころじゃありません。

飲食店ならお客さんの反応を目の前で体感した痛さから、
「二度とやらない」とすぐ改善するでしょう。

でも社内だと、これと同じレベルの取り違えがゴロゴロあっても、なぜか放置されてしまう。

おかしくないですか?ここが会社組織運営の一番の危険ポイントなのにです。

もしあなたの会社で、大きなクレームや失注が発生していたり、内部的には組織の機能不全を発生させていたりするのは、この危険ポイントを放置しているからかもしれません。

目をそらしていい課題ではないのです。

川上から川下まで情報が一切変化しないで届く。 そのしくみを作り維持していくことが、会社の存続を左右するほど大切なのです。

真の問題は「仕組みづくり」ではなく「練習不足」

「社員が悪い」「幹部の指導力不足だ」と責任をなすり合う前に考えるべきことがあります。 報連相が崩れるのは、人の性格や能力のせいではありません。

もちろん、仕組みは大切です。
「何を報告すべきか」「どこまで連絡すべきか」「どのタイミングで相談すべきか」──これらを定めなければ、各自が“自分流”で動いてしまい、伝言ゲームになります。

でも、仕組みを作っただけで「はい、これで大丈夫」と思ってしまうのが、多くの現場の落とし穴です。

サッカーに例えると分かりやすい

想像してください。
サッカーの試合で、監督から試合直前に「今日から新しい戦術システムを使うぞ!」と指示されたとします。
選手たちは「え?今から?」と戸惑い、試合中にうまく動けるでしょうか。

戦術は、練習で何度も繰り返し体に染み込ませるからこそ、本番で機能します。
報連相もまったく同じです。

報連相は「社内の情報流通システム」

報連相は、会社にとっての情報流通の戦略システムです。
それを「徹底しろ!」という一声で浸透させようとしても、本番の業務で機能するはずがありません。

なぜなら、従業員はそのシステムを練習していないからです。

◇ 報告をどう整理するのか
◇ 相談をどう切り出すのか
◇ 上司はどう受け止め、返せばいいのか


これらは練習の場で試し、修正し、繰り返してこそ身につきます。

仕組みより「練習」の欠如が問題

だから、報連相がうまくいかない会社の本当の問題は、
仕組みがないことではなく「仕組みを運用する練習をしないこと」です。

どんなに立派なルールを掲げても、日常の反復練習がなければ本番で動くはずがない。

これはサッカーでも、会社でも同じ真実です。

まとめ 報連相の練習しましょう

報連相は「知っている」だけでは機能しません。
サッカーの戦術と同じで、練習を通して身体に染み込ませてこそ本番で使えるものです。

しかもこれは難しいことではなく、避難訓練と同じようなもの。
「もし火事が起きたらどう動く?」を事前に体験しているから、いざという時に慌てずに行動できる。

報連相も同じです。

◇ 失敗をどう報告するか
◇ 相談をどう切り出すか
◇ 上司はどう受け止め返すか

こうしたやり取りを“訓練”として繰り返していくことで、いざ本番の業務でもスムーズに機能します。

仕組みを作ることより、練習すること。
これが、報連相を会社の血流として生かす一番の近道です。

あなたの会社では、報連相の“練習”をしていますか?
「知っている」「徹底しろと指示している」だけで、本番を乗り切ろうとしていませんか?

もし「どう練習すればいいのか分からない」「うちの会社に合うやり方が知りたい」ということがあれば、ぜひご相談ください。
お力になれると思います。

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