令和の5Sブログ

「整決|せいけつ」が令和の5S活動の要

いわゆる5S活動とは、「整理・整頓・清掃・清潔・躾」を徹底することです。

なのですが・・・、

ShineBrightが提唱する令和の5Sでは、

「整理。整頓・整決・整爽・社員が明るい」としております。

それぞれに令和の現在に合わせた解釈とその理由がありますが、

今回は、

「清潔」ではなくて「整決」が大切な理由についてお知らせしたいと思います。

実は私たちや私たちの組織は、決めることができていない

そして、

「決める」を整えない限り、何も変わることはないというお話です。

本当の課題はモノではなくて仕事が山積みで片付かないこと

5S活動を始めて整理整頓清掃が進み清潔な環境になっていく過程では、

毎日の環境の変化がうれしくなって活動に熱を帯びます。

いざ、ある程度成果がでて、きれいな環境になってみると、

だんだんと熱が薄れ、活動が継続できないようになってしまう。

実際によくあることです。

理由をおうかがいしますと

「習慣化が難しい」とか、聞いたことあるような理由が答えとして返ってきます。

その他「仕組化ができなかった」とか「ルールが守れなかった」とかもよく聞きます。

しかし本当の理由は違います。

継続できなくなる本当の理由は「失望」

継続できない本当の理由は、習慣化が難しいせいではありません。

ルールが守れないとか、仕組化ができていないとか、

そういったことでもありません。

本当の理由は「失望」です。

キレイになったら課題が解決するはずなのに、

望んでいた課題解決にはなっていなかったという失望です。

失望したので心と体が止まったのです。

整理整頓清掃が進み清潔になってきてみて気づくのです、

モノが散らかっていて効率的でないとかが課題なのではなかったことに。

解決が必要だった本当の課題とは?

仕事が山積みで困る女性

解決が必要だった本当の課題は「モノが多くて片付いていない」ではなくて、

「仕事が山積みで片付かない」ことです。

仕事が山済みでこなすのが精一杯なのに、さらに上積みされる、

そんな毎日仕事に追われる感じが重圧なのです。

モノが片付き気持ちの良い環境になったとしても、

仕事が山済みで追われる環境が放置なら、そんな5S活動の結果が失望に変わります。

片付いたら良いことがあるだろうと思って始めた5S活動はターゲットを間違えたのです。

令和の5Sのターゲットは仕事山済みの環境

仕事が山積みでこなすのが精一杯で仕事に追われる感が慢性化した職場には、

理由があります。

・1|職場環境のメンテナンスとバージョンアップを仕事として考えていないのです。

・2|現場で課題に気づいていたとして解決に至る道がないのです。

・3|目先のことには時間を使えますが、未来に対して時間を使えません。

これらの理由が原因で職場の改善が機能しないのです。

仕事山積みの職場環境をターゲットにした令和の5S活動は、

1. 職場環境のメンテナンスとバージョンアップを重要な仕事と位置づけ

2. 日々気づく課題には解決のための道筋を構築して

3. 未来の職場環境を整えるための時間を確保する

以上のことで「失望」ではなく、逆に「希望」を生みます。

仕事山積みでこなすだけの職場環境は早々に卒業しましょう。

しかし、仕事山積みでこなすだけ職場を卒業するには、

さらに根本的な大問題があります。 それが「決められない組織問題」です。

決められない私たち、決められない組織

「ルールを決めても、守ることができない」とは、

よく聞く言い訳ではあるけれど、なにか日本語がおかしくないですか。

事実は、決めたと勘違いしていただけで決まっていなかったということです。

「習慣化ができない」

「仕組化ができない」

それも同じ理由です。

事実として、

私たちは決めることができないのです。

個人にも組織にも決める技術がないのです。

その現実を認めることからが変化の始まりです。

現状の把握がすべての課題解決の初手です。

「ルールを決めても、守ることができない」に身に覚えがある、

2時間の会議で発言も少なく結局なにも決まらなかった、

など自覚があるなら症状は確定です。

あなたの会社の諸問題の原因はすべて「決められないから」です。

5S活動に限らず、どんな社内改革の取り組みも中途半でしょう。

だからこそ「決めるを整える|整決」が必要なのです。

昭和型5Sの清潔とは?

昭和型5S活動の清潔の定義は

清潔・・・整理、整頓、清掃という3S活動を継続する

ということです。

整理・整頓・清掃が継続しているならば清潔と言えるでしょう。

端的に継続が大事だよという話です。

昭和型5S活動が機能不全を起こしてしまうのには、

このあたりが原因なのかなと考えます。

継続するといわれても、その継続が難しいのです。

それが、令和型5S活動の「整決|せいけつ」を考えた理由にもなっています。

整決とは?御社では「どうしたら決まったことになるのですか?」

「決めるを整える」とは?どういうことでしょうか。

どうしたら決まったことになるのか?

それは、
「御社ではどうしたら決まったことになるのですか?」

「その決まったことは本当になるのですか?」

という問いに対して、

明確な答えができる環境を整えるということです。

会社経営は民主主義ではないので、民主的な手続きが必要なわけではないです。

すべてが社長の一存で決まる会社だとしたならそれで良くて、

その場合、

「御社ではどうしたら決まったことになるのですか?」と問われたら

即座に「社長がOKと言ったら決まったことになります。」と答えて頂ければよい話です。

その答えが聞けたなら

「社長の可否を頂けるまでの段取りを決めましょう。」と

とるべき次の行動を明確できます。

多くの会社でこの質問をしますが、

ほとんどの場合で答えは「?」です。

「決める」が機能していないからです。

言いかえれば、指示を仰ぐこと以外の行動はできない職場環境ということです。

決まったことは本当になるのですか?

続いての

「その決まったことは本当になるのですか?」の質問に対しては、

答えは、みなさんほぼ共通して沈黙です。

決まったことも本当にはならないことが良くあるのでしょう。

「決まったとして、それが本当になるわけではない」

としたら、お互いに信用しあえる環境ではないです。

「決まったことは必ず本当になる」というお互いの信頼があってこそ組織は機能します。

仕組化も習慣化も決めたことが本当になる環境があってできる話です。

そもそも決められない組織には高すぎるハードルです。

だからこそそれぞれの会社に適した「決める」を整えることがなによりも大切なのです。

整決とは

「整決|せいけつ」とは、

「決まったことが必ず本当になるように決められる環境づくり」ということです。

どうやって「決める」を整えるのか?

決まったことが本当になる「決める」とは、

以下のような作業の集合体です。

1〉「実現させたい事柄」に対して必要な行動を細分化して洗い出す。

2〉できる事とできない事を分けて、できる事だけで完了までの工程を作る

3〉決定したことを記録に残し、完了まで進捗をフォローする段取りをする

4〉予想される不測の事態を共有する

5〉関わる全員がこれなら本当になると納得感があることを確認する

この「決める」を様々な課題に対して運用して繰り返すことで練習になります。

やればやるほど決まったことが本当になる精度が上がっていきます。

上記の作業が

「決める」を整える・・・整決|せいけつ ということになります。

「整決」の3つのコツ

決めることが苦手な私たちは、

「言われたことに黙って従うこと」を「決まったこと」にするという悪癖があります。

出来そうもないことでも、嫌なことでも、過大な要求に対しても、

我慢をすれば、努力をすれば、今この場さえやり過ごせば、と根拠不在で承諾します。

そうならないために「整決」をしていく際の3つのコツがあります

・1 時間が最重要で最優先

・2 無理をする、我慢をする、頑張る を予定に入れない

・3 「決まった」感覚を味わう

1 時間が最重要で最優先

私たちは時間の価値を低く見積もりがちです。

ちなみに、日本人は時間を守りません。

始まりの時間は守っても終わりの時間は全く守りません。

実は時間の価値をわかっていないことを知りましょう。

日常の業務に追われる職場では、

たとえ未来を左右するような重要な課題であっても、

言われた業務が優先で未来の課題には時間を割けません。

今の時間も管理できていないから予定を入れるのも躊躇します。

今の重要事項よりも未来にかける時間を最優先にしない限り、

なにも変わることはないです。

未来のためにかけた時間と手数だけが、未来を創るのです。

会社を良くしたいのであれば、 未来のために使う時間の確保が最優先です。

2 無理をする、我慢をする、頑張る を予定に入れない

私たちは「無理をする、我慢する、頑張る」を良いことのように思い込んでいます。

しかし、「決まったことが必ず本当になるように決められる環境づくり」には、

「無理をする、我慢する、頑張る」要素は邪魔でしかありません。

無理をする、我慢をする、頑張る を前提に段取りを組むと、

決めたことは本当になりません。

無理をしない、我慢しない、頑張らない、それでも本当になるように段取りをしましょう。

無理・我慢・頑張る・をしても良いのは、

不測の事態があった場合にどうしてもの時だけです。

3 「決まった」感覚を味わう

多くの場合で、私たちは「決まった」という感覚を知りません。

多くの人が「決まった」と思っている感覚は、

「我慢する」「あきらめる」感覚なのではないでしょうか。

本当の「決まった」感覚は、体の奥から「やれる」と力が湧いてくる感覚です。

「覚悟を決めろ」と言うのも似ています。

言う方も聞く方も、

「もうやるしかないんだから、あきらめて早くやれよ」という意味にとっていませんか?

本当の覚悟とは、いろいろと試行錯誤も準備も重ねて「これにかける」と魂が叫ぶ感覚です。

体の奥から「やってやる」と力が湧いてきます。

「決まった」感覚を味わうとは、

決めたことによって「やれる」と力が湧いてくる感覚を体感する。

そういう決め方をするということです。

整理整頓が整決の練習場

「整決」の手順は、

1〉「実現させたい事柄」に対して必要な行動を細分化して洗い出す。

2〉できる事とできない事を分けて、できる事だけで完了までの工程を作る

3〉決定したことを記録に残し、完了まで進捗をフォローする段取りをする

4〉予想される不測の事態を共有する

5〉関わる全員がこれなら本当になると納得感があることを確認する

この「決める」を様々な課題に対して運用して繰り返すことで練習になります。

やればやるほど決まったことが本当になる精度が上がっていきます

ということですが、

「整決」に取り組むことにしましたとして、

私たちには練習が必要です。

それには社内の課題の整理整頓が最適の練習場所になります。

整理整頓とは、「課題を解決可能な形に変え、解決する行動をすること」です。

その際に「決める」場面が多くあることが練習場所として最適の理由です。

さらに、

社内の課題の整理整頓であればお客様や取引先にも迷惑が掛かりません。

たとえ個別の取り組みで失敗をしても多少時間が余分にかかる程度です。

令和型の5S活動が確実に会社に良い変化をもたらす理由がここにあります。

自社の課題解決を練習の場にして、

実際に変化を起こしながら社員と組織の成長が図れるからです。

だからこそどんな組織にも「整理」「整頓」そして「整決」に取り組むことをお勧めするのです。

人材の育成や社内の課題でお悩みがある経営者様、
気になることがあれば遠慮なくお問い合わせ下さい

シャインブライトの「整理整頓」とは、課題を解決可能な形に「整える」こと

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